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イフクーンとコメットがいる部屋【ベッドの下】
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ゆずは(ど、どうしようぉぉおおおお!!!)
ゆずはは、ベッドの下に全身を押し込めて、隠れていた。
……目の前に広がるのは、キスを交わすイフクーンとコメットのシルエット。
逃げたい。逃げたい。
このままじゃ、二人のあれとかこれとか、もっとヤバい展開を見せられる羽目になる……!
やめてくれ!お願いだ!今すぐやめろ!!
いや……それはまだギリ耐えるとして、問題は見つかったら確実に消されることだ。
そっちのほうが笑えない。
こんな地獄空間(宇宙の深層)、来なきゃよかった。
コメットの思考や魔法をすり抜けて、来てしまえた……宇宙の深層ってどこまで霊魔法で行けるのかなぁと……正義感よりも好奇心が膨らんで、チャレンジしてしまったのだ。
気になる部屋を見つけて、誰もいなかったから入ってみた。
そのあと普通にコメットが入ってきて、慌ててベッドの下に隠れた。
ゆずは(あんな奴のどこがいいんだ?ああもう、早く出ていけ!!出ていけ!!出ていけ!!出ていけ!!出ていけ!!出ていけ!!出ていけ!!出ていけ!!出ていけ!!出ていけ!!出ていけ!!出ていけ!!出ていけ!!出ていけ!!)
念じても、願いは届かない。
ふたりはベッドにインして、ゆずははさらに脱出不可能な状況になる。
ふたりの熱い会話が聞こえる。
たすけて……!!
ふうが!!!オレはここだよ!!!
ここにいるよ!!!
ゆずはの心の叫びは、宇宙を突き抜けて響いていたが、もちろん誰にも届かなかった。